【私的リーダー論】リーダーとは物語を創造すること

こんばんは。

2019年も残り11か月ですね!(笑)

あっという間に1月が終わってしまいました。

 

さて、きょうはわたしがリーダーとして大事にしていることをお題にしようと思います。

 

わたしはキャリコンサルタントの資格も持っているので、その勉強の過程でいろいろな性格タイプ判定をやるのですが、どんな診断をしても「独創的」「個性的」「ユニーク」「一匹狼」というワードがつきまとうのですよね。

あんまり人を率いるということは適さない人柄。

 

そんなわたしが、人を束ねる役割になってから大事にしていること。

それは「自分のことばで語ること」です。

 

  

  翻訳家、ストーリーテラーとしてのわたし

 

なぜ「自分のことばで語ること」を大事にしているのか。

それは、いままでの上司や先輩たちが、部下に指示だしするときに言う「上がそう言うから」という言葉にがっかりしていたからです。

 

もちろん会社に雇われている以上、会社の意向を無視して働くことはできません。

でも「上がそう言う」という言い方で、いったいどれだけの人が納得感を持って働けるんだろう。

そんな発言をする人に対して、わたしはどことなく腰が引けていて責任のがれのように映り、なんだかカッコ悪いなぁと思っていました。

もし自分が上に立つ人間だったら、自分の言葉に変換して伝えるのに、と。

 

「上がそう言うんだから…」と言われ続け、それがいつしかやれされ感につながりモヤモヤすることが多かった、わたしなりの反骨心かもしれません。

 

 パート化率をあげろ、と言われて語ったこと

自分のことばで語ってうまくいったことがひとつ。

わたしがいる課は、仕事量が多く職員の残業が多い課。その解消策の一環として、業務のパート化率をあげろというお達しがきました。

経営側からみると、人件費の高い職員の残業コストを下げ、人件費の安いパートをうまく活用し合理的にコストを安く抑えるというのがねらい。要は、コスト削減の一環です。

 

職員にとっては残業が減るので大歓迎ですが、パートからしたらお給料は変わらないのに仕事が増える一方で、歓迎されるとは思えない。

 

この会社の方針を、そのまま「会社の方針だから従え」と言ってもなにも響きません。

どうしたものか…と思案して言葉にしたのが、次の一言でした。

 

「次の2か月は仕事の量が落ち着くので、パート化率をあげるまたとないチャンス。会社の施策ではあるけど、せっかくならみんなで目標値に向かって取り組んで、達成したらみんなでお祝いしましょう。」

 

会社からの命令でやるのではなく、みんなで祝うというゴール設定をし、自分たちの意志で目標達成に取り組み、自分たちの意志で祝うというストーリーに書き換えたのです。

 

するとやる気になって、本当に目標値を達成してしまいました。

 

正直なところ、そんなすぐに結果が出るとは思っていなかったので、わたし自身もうれしい結果となりました。

 

で、事前の公約通り、みんなでお祝いをするために目標達成したお礼として

「祝★パート化率達成」と印字した鉛筆を発注して全員にプレゼントしました。

わたしは使うのがもったいなくて、まだ削ってないまま残しています。 

 

後日、飲み会の席で、あるメンバーから、あの経験があってからチームがまとまった気がする、と言ってくれました。

 

ただ単にこうしてくださいと指示しただけじゃなく、自分なりのひとことを伝えたおかげで、取り組みに対する本気度が伝わったのではないかと思っています。

 

もちろんみんなのやる気だけで結果が出たわけではなく、職員の仕事からパート化率アップにすぐ効果が出そうな仕事を見つけたり、体制を整えるといった現実的な対策もおこなっています。

  

 借り物の言葉でなく自分の言葉で語り、物語をつくること

 

リーダーの仕事っていろいろありますが、

会社や上司の意向をメンバーに響くような言葉に翻訳し、ときには物語をつくること。

 

それもひとつの役割なんじゃないかと感じています。

 

耳なじみのよい借り物の言葉でなく、自分の言葉で語ること。

点在するいろんな立場の言葉を咀嚼し、ひとつの線にし、多くの人が納得するようなストーリーをつくって見せること。

 

そこにわたしの持ち味である「独創性」「ユニークさ」を活かせる場所、と見い出している自分がいます。

 

 

 

それでは。