レポートラインを2つすっ飛ばして部長とガチ対話した話②

2か月で5人退職、1人メンタルで休職という状態で、雰囲気がめちゃくそ悪い職場。前回は、上司の言動が、雰囲気を悪くさせてる大きな要因になってることを書きました。

今回は事態打開のための手がかりをつかむ!

かすかな光明

引継ぎが続く中、部長が直下の担当部長の強引さに手を焼いているらしいという話が漏れ伝わってきた。直近で他部署に異動した人事経験者にフォローをお願いする段取りをつけているとき、他部署や人事経験者との折衝があまりに強引だったらしい。


わたしの中で、すこし光がさしてきた。
こちらの仕事量を考えないで仕事を振ってくる、時折追い詰めるような発言をする、バッサリ切り捨てるという点では、部長もほかの上司たちと同じく問題ありな人なんだけど、過去に行った部長面談では、こちらの思いや本音をくみ取ってくれる人だという印象を受けていた。


また、年明けに職員一人ひとりに行われたヒアリングでも、こちらの考えが伝わっている手ごたえを感じた(担当部長からはいつものように感じられなかった)


突破口はここかもしれない。サシならもっと伝わるかもしれない。

いま学んでる対話のやり方を全部乗せして注ぎ込めば、もっと伝わるかもしれない。

対話のダイナミズム

職場の雰囲気が急速に悪化していった11月末、わたしは導かれるように対話のコミュニティに誘われ、参加した。


カウンセリングの勉強をしたため対話の心得はあったけど、目の前で繰り広げられる対話のダイナミックさにあらためてのめりこむと同時に、可能性を見出したのだった。

 

いま自分が感じていることを話す。それを受けてまた別の人が思いを話す。紡がれていく一人ひとりの思いの重なりによって、質の高い解決策や提案が生まれ、物事がどんどん動いていく。

 

たぶんいま足らないのはこういうやり取りだ。

 

会社で行われる打ち合わせでは、提案をだせ解決をしろ、極論を言うとそれ以外の発言はムダだという雰囲気が流れている。(ので、自由奔放な発言が許されない雰囲気があり無言になる)

 

でも、ただ思いを重ねるだけでも十分に物事はなるようになり、動いていくことを目の当たりにし、勝手に勇気をもらった。

 

また、メンタル課長との定期的な対話(それこそ最初は不満合戦だったw)を重ねるうちに、部長との対話のアイディアが浮かび、後押ししてもらったのも大きい。

そして対話の結果は

部長には案件の進め方の相談ってことで呼び出して、終盤に担当部長の強引さを訴える。

そこを話のとっかかりにして、でも担当部長だけが悪いという構図にはならないように(そうしないと、●●のせいだ、と責任逃れしちゃうから)気を配りながら。

 

いままで話した感じから、部長も担当者層とつながりを持ちたいという思いがあるように感じたので、そこを拠り所にして部長と話すときはこんなことに注意した。

  • きょうの対話のゴールは部長との信頼関係の再構築
  • ゆえに、部長を責め立てない
  • 悪者を作らない(担当部長だけのせいにしない)
  • 感情のワードを多用し、Iメッセージ(わたしはこう思う)で自分の思いを伝える
  • 組織全体の問題というテーマからそれない(自分個人の不満ばかり語らない)

担当部長の強引さは一定理解を示しつつ、誤解している部分もあると諭してきたので、そこもこちらの言い分はほどほどに抑えた。(でないと、正しさの応酬になって責め立ててしまうので)


むしろ、強引さに拍車がかかってしまう背景も理解しているつもりだ、と(部長が困り果てているであろう)役員層からの強烈な圧力に水を向けると、堰をきったように役員陣への文句が飛び出してややうろたえたものの、信頼関係の再構築という意味では内心キターと思った。


ひとしきり胸のうちをさらしたあと、部長はぽつりと言った。

「本音を言えない雰囲気があるってことだな。一人ひとりに対してなにをやってるのか、何を考えてるのかって関心をむけるってことだな」と。

 

なんだ、わかってんじゃん。

 

「自分に正直でいたい。ただそれだけです」

部長と話してて、ふと口をついて出た言葉に、我ながら酔いしれてしまった。

 

同僚が感情を飲み込みながら、なにごとも感じていないように小ぎれいに対処していくさまを「優等生風」と表現し、それに対してわたしは反骨心の塊という話をしていた。

 

「反骨心ばかりあるのがいいとも思わないけど」と続く言葉に対し、「優等生であれ反骨心であれ、どっちがいい悪いではない。なんであっても、ただ自分に正直でいたいだけなんです、わたしは」とふと口について出た。

 

口に出た瞬間、これだ!と思った。

自分に正直でいたい。願わくば、みんなもそうであってほしい。

だからわたしはここまで訳もわからず頑張っちゃってるんだ。

 

そして、対話の結果、部長ももっと正直でいたらいいのに、と感じた。

役員陣に対する不満のかたまりを、どこにも持ってけないんだなと感じた。

だとしたら、部長自身が押し殺してる思いや願いはどこにあるんだろうか。

 

そこを引き出せれば、なにかが変わるかもしれない。

 

 

ここから境に、ガラっとなにかが変わった。とはいかないのが現実。

「やっぱりわかってないじゃん!!!」という出来事が続いて、わりと簡単に打ちのめされるわたし。きのうもゲンナリしてました。

 

でも、このトライをコーチングを生業としている知人に話したら、

この取り組みは、あなたのプロトタイプになるし、やがて商品になるよ。悪いけど、部長や会社を使い倒して、トライ&エラーを繰り返せばいいよ!と。

 

そうか、そう考えるといっときの失敗も、次へのステップになる。

組織のため、と考えるとしんどくなるけど、わたしのためでもあるんだな。

 

そうやってパラダイムシフトを起こしてもらって、勝手に負ったダメージを一日で回復させた。

 

ってことで、気長に取り組んでみようと思います。

目的を組織を良くするため、ではなく自分の将来のためと考えると、すこし肩の力が抜けるな。