損な役回りだと思ってしまうあなたへ ~リーダーになって手放したこと②~

こんばんは。

リーダーになって手放したこと、続編です。

 

突然ですが、

「自分だけ損な仕事ばかり回ってくる」

と思ったことありませんか?

 

損な仕事って、人によって解釈がわかれるでしょうが、こんな思いを感じたことないでしょうか?

 

「あきらかにあの部分が滞っているのに、誰も手を打とうとしない」

(しょうがないから自分がやる)

 

「言わないと仕事やらないってどういうこと?」

(言い続けるのも面倒くさいから、結局自分が引き受ける)

 

「あの仕事をやるのは〇〇さんの役割なのに、なぜか私に回ってきた」

(そしてモヤモヤしながらも、「ええい!」とやり遂げてしまう)

 

 

つきつめると、

「まわりはのほほんとしてるのに、なんで自分ばっかり仕事が降ってくるんだ!」

「なに、この頑張り損」

「頑張っても全然報われないじゃん!わりにあわないわ~」

 

みたいな感覚です。

仕事を“やらされてる”感が満載 というところでしょうか。 

 

いかがですか?

みなさん、身に覚えはありませんか?

もし心当たりがあるのなら、最後までお付きあいください。

 

これ、すべて私がホントにホントに長い間抱えていた思いです。

いまでも完全に脱しているかというと自信はありません。

 

ただ、そんな鬱屈状態も、ある思いを転換することで解消できるようになってきました。

 

 

 やらされていると思う前に、取りにいけばいいんだ!

 

実は前回の投稿でお話しした出版イベントで、まさにこの話題があがったのです。

 

そのとき、腑に落ちたのは

「加のステージは、仕事は拾ったもの負けです」という言葉。

 

「拾える」ということは、それだけの気づき力があるということ。

そこにあなたの強みがひそんでいると。

 

あぁそうなんだ~。なんだか自分を全肯定してくれた気分になったのでした。

 

ずっとずっと、なんでみんなやらないんだろう、とイライラしていた私ですが、

(おー恥ずかしい)

やるやらない以前に、気づいてない人もいるんだ!

当たり前じゃんと思っていたけど、実は自分がよく気づくだけ。

それってただ自分がすごいだけ(=自分の強み)なんだ!

 

この気づきはすごく驚きでした。 

 

そうかそうか。これからは、拾って拾って思う存分自分の仕事にすればいいんだ。

先に仕事をとりにいって初めから自分のものにすれば、“やらされてる”と思うこともなくなる。

 

それからやっぱり心のどこかで、同僚にイラつくことに、ダメだな~、器ちっちゃいな~と罪悪感を感じたりもしていたのが、おー自分がすごいんやん!と思ったら心が軽くなりました(笑)

 

 

『人から言われるより先に動く』

 

こう書くと当たり前のようですが、結局のところ以前は「仕事は与えられたことをこなすもの」と受け身にすぎなかったのだと思います。

その状態から、「仕事はとるもの、つくるもの」と発想転換したことで一気にアクセルが踏まれたのでした。

 

そして一点集中する 

そうしたときに生きてくるのが、前回書いた

1.ルーチン業務をやらなければという思いを捨てる

2.ほかの人と横並びという感覚を捨てる

という2つです。

 

いままでなぜ損だと思ってしまったかというと、ルーチン業務も抱えながら拾わざるをえなかった仕事も抱えてパンクしていたから。

 

パンクしそうになってキャパオーバーになったら、ルーチン業務をほかの人に心置きなく振る。

 

自分がとりにいった仕事=自分の強みと考えると、自分の強みに一点集中し、ほかの仕事はそぎ落とす。

 

すると不思議なことに、拾ってきた仕事に夢中になる自分がいました。

 

やっぱり自分から能動的に取り組むときはよくエンジンがかかる。

多少、先輩から厄介な助言を受けたとしても、自分がやりたいと手を出した仕事なので冷静に受け止められます。やりたいという熱は、お小言くらいでは冷めないのです。

 

その過程で、自分の強みのかけらのようなものもちらつきました。

ひとつはもともとの「課題発見力」

もうひとつは「企画力」です。

 

そこに気づくと、さらにその強みを伸ばすべくルーチン業務をほかの人に任せるようになりました。

 

やがて、「損な役回り」なんかじゃないと悟る

そうしていくと、自分が好きで勝手にはじめた仕事が、だんだんありがたがられる、という事態に発展します。

 

たとえば、個人的趣味で記録していた業務上のデータが課全体のデータ分析に役立って課長に喜ばれたり、

 

チームの生産性を損なっていた業務を、親和性のある他チームにうつすことで自チームのパートから感謝されたり。

 

前回も書いたように、わたしは人と同じことをしていないと怒られるに違いないという思い込みにとらわれていました。

ですが、人と同じ仕事をせず自分の強みだけに特化していても、たたかれるどころか喜ばれるのです。

 

もちろん、百発百中とはいきませんが、人と同じ仕事をしていたときには味わえなかった満足感を手に入れられました。

 

自分が好きではじめたことに、もっといえば自分のわがままに巻き込んでるのに、つきあってくれるどころか「ありがとう」まで言われる。

 

前だったら、やってもやっても報われない損な役回りと思っていたのが、

「全然損じゃないじゃん。自分にも還元されるものがあるんだ」

と180度意識が変わったのでした。

 

自分の味方を見つける

と、わたしがこんなふうになった要因としてすごく大きかったのは、拾って自分の仕事とすることにお墨付きを与えてくれたふたりの上司の存在でした。

 

ひとりはちょうど一年前、本来ほかの人がやるべきだった仕事を、わたしが引き受けてやり遂げたという経緯をみていた上司がわたしをチームリーダーに据えたのです。

 

やっとわかってくれる人がいた!という喜びもありましたが、またこの無限ループを繰り返すのか…とげんなりもしました。

 

でもいま思えば、わたしをリーダーに据えることで、リーダーの仕事に思いっきり専念しなさいという配慮だったのだと思います。

 

もうひとりはいまの上司。

自分で考えた対策案や改善案を、いつ話しに行っても「いいね!」と承認してくれて

細かい口出しをせず野放しにしてくれたのです。

 

そして、

「あなたには『計画性』があるよね。じっくり考えて実行まで持っていける。この課にはいないタイプだから、すごく貴重な存在」

とわたしの特徴を認めてくれました。

 

けっこういまの職場だと瞬発力のようなものが求められるのですが、じっくり考えるというわたしの性質を認めてくれたことで安心して前のめりになれました。

 

これは、前述の出版イベントでも語られていたことですが、

「あいつはこういうやつなんだから仕方ない」

と無条件に受け入れてくれる人の存在の有無が左右します。

 

だって、捨て去るのって、けっこう勇気がいりますから。

 

背中を押してくれる人の存在って尊い

だからふたりの上司にはとても感謝しています。

 

今回はすごく個人的な話をつづりましたが、ちょっとでも参考になればうれしいです。

 

ではまた。